ゲームは、絵・シナリオ・プログラム・サウンドが融合した『総合芸術』です。ライトフライヤースタジオのデザイナーは、ただ指示された絵を描くだけでなく、お客さまにどんな体験や感動を届けるかという高い視座を持って日々クリエイティブに向き合っています。今回は、制作の現場からリード、そしてマネジメントへと着実にキャリアを積み上げ、チームの可能性拡大に専心しているマネージャーのリアルな声をお届けします。

金子:株式会社WFS / スタジオ本部 / 第3スタジオ部 / Art 2 グループ / シニアマネージャー
2014年新卒入社。現在は、ライトフライヤースタジオにて新規開発プロジェクトにおけるアート制作の統括と組織マネジメントに携わっている。アート制作の統括としては、アセット制作における計画立案から最終着地までを牽引し、必要な予算・体制の策定から社外協力会社との折衝までを担う。同時に、約30人規模のグループを主導する立場として、現場のボトルネック解消や生産性の向上に注力し、一人ひとりが力を発揮できる環境づくりに取り組んでいる。
映像表現への関心から、ゲーム業界へ
――大学時代の専攻と、ゲーム業界を目指したきっかけを教えてください。

金子:美術大学の基礎デザイン学科で学びました。グラフィック、プロダクト、映像など、デザイン領域を限定せずに幅広く経験できる学科で、私は特に映像表現に関心があり、動画を自主制作して動画サイトへの投稿などもしていました。
ゲーム自体は小学生の頃からずっと好きでしたが仕事にしようと思っていたわけではなく、就職先として考えるようになったのは就職活動を始めてからです。ある企業説明会で、グリーグループが開発したゲームのアニメーションを見せていただき、個人での動画制作経験や大学で培った知識をゲームづくりの仕事に活かせるかもしれないと思ったことが大きなきっかけです。子どもの頃から楽しんできたゲームと自分が学んできた映像表現がつながったことで、仕事として挑戦してみたいと思えたのです。
――その後、入社を決めた理由は何だったのでしょう。

金子:説明会で気になった2社に応募したのですが、そのうちの1社がグリーグループでした。面接でお会いした方々がとても話しやすく、いい意味で緊張せずに会話をすることができ、この人たちと一緒にゲームをつくりたいと思えたことが決め手となり、内定をいただいて即決しました。内定者アルバイトを通じて、自然にここで働くんだという気持ちになっていきました。

――入社前に、「こんな仕事をしたい」といった希望や、目標はお持ちでしたか。

金子:動画制作を通じてAdobe After Effectsなどのモーショングラフィックスツールを日々触っていて、ほかの分野よりも経験・知識があると感じていたので、エフェクトデザイナーを希望しました。また当時は、会社としてアプリゲームという新しい領域へも本格的に力を入れ始めた時期でした。そうした挑戦の渦中で、まずは任せていただいた仕事で一人前になることが目標でした。
リード経験で感じた、チームで追求するゲームづくりの面白さ
――実際に仕事を始めてみて、どのように感じましたか。

金子:内定者アルバイトの頃から実務経験を積み、希望通りエフェクトデザイナーとして採用していただいたのですが、学生時代に「ここまでできていればいいだろう」と思っていたクオリティよりも数段高い水準が求められ、自分の未熟さを思い知らされました。それでも、制作物を先輩に確認してもらい、フィードバックを受け、修正したものを再び確認してもらうという工程を何度も繰り返す中で、改善すべきところが自分でもわかるようになり、それが少しずつ自信につながっていきました。当時を振り返ると、先輩に時間を割いていただく以上、教わったことはすべて自分のものにするんだという意識は強く持っていたと思います。
――比較的早い段階でマネージャーに就任されたそうですが、その経緯を伺えますか。

金子:2年目に入って、あるゲーム作品のエフェクトのリード業務を任せていただきました。それまでは先輩の監修のもとで制作する立場でしたが、自分が監修し、チームの制作を支える立場となりました。当然、責任や負担は増えますが、作品全体の方向性や前任者の方針を尊重しながらも、自分ならではの調整を加えたり、新たな試みに挑戦したりすることができました。自分が思い描く理想のデザインをチームで追求することに面白さを感じ、ゲームづくりがより楽しいと思うようになりました。
この作品は、グリーグループがアプリゲームを本格展開していくうえでの試金石となるもので、そこで自分を信頼してリードを任せていただけたこと、結果として、お客さまからも好評をいただけたことで大きな達成感を得ることができました。一人では成し得ないこともチームなら実現できると感じたことで、マネジメントに興味を持つようになりました。その気持ちは上長にも伝えており、2017年10月にVFXチームのマネージャーに就任しました。
―― 学生時代からリーダーシップを発揮するタイプだったのですか。

金子:いいえ、むしろ個人主義に近く、グループ制作でリーダーシップをとった経験もあまりありませんでした。業務上やり取りが必要な方とはしっかりコミュニケーションをとりますが、それ以外で積極的に広くコミュニケーションをとるタイプではなく、リードやマネージャーの役割を意識する中で、自分をアップデートしていった感じです。入社当初は会議で発言する際に顔が真っ赤になったり、大人数の前だと緊張でしどろもどろになったりすることもありました。それを見かねてかどうかはわかりませんが、1年目のときに定例会の進行役を任されました。初めは決まった流れ通りに進めるだけで精一杯でしたが、毎週続けるうちに少しずつ慣れ気持ちに余裕が生まれ、場の雰囲気を見ながら参加者に発言を促すことなどもできるようになっていきました。苦手なことでも経験を積み重ねるうちに気持ちが強くなり、自信もつくので、チャンスを与えていただいたことに感謝しています。

自分だけで抱え込まないことが、チーム力向上につながる
――マネージャーとして、これまでに壁にぶつかったこともあると思いますが、いかがですか。

金子:一人で仕事を抱え込みがちで、人に頼ったり、仕事を任せたりすることができず、このままではいけないと思ったのが、マネージャーとして最初に感じた壁です。周囲から仕事を抱え過ぎという指摘を受けることもあるくらい、マネージャーになりたての頃はなんでも自分が解決しなければいけないと思い込んでいました。しかし、私が抱え込むことで良い結果が生まれるとは限らず、チームが大きくなるにつれて自分だけではやりきれないことにも気づき始めました。また、自分が専門的に学んでいない領域についての判断を求められるようになり、正しく判断するためには、詳しい人に聞きながらチームメンバーと一緒に考える必要があると思うようになったのです。実際に周囲に仕事を任せることでより良い方向へ進むことも多く、次の世代が経験を積み、成長する機会をつくるためにも、人に仕事を任せることが大切だと感じました。
――現在はマネジメントに集中されているそうですが、制作から完全に離れてしまうことへの葛藤はありませんでしたか。

金子:制作は今でも好きですが、デザイナーとして制作に携わること以上に、チームで成果を出す面白さや、マネージャーとしての自分に求められている役割で力を発揮することに価値を感じています。制作から離れマネージャーになってからも、それまで扱ってきたものとは異なるツールを使うことや2Dに加えて3Dも含む新しい表現が求められるようになり、自分に十分な知見がない領域でリードを担うより、その分野に強い方にリードを任せ、自分はチームのマネジメントに集中すべきと考えました。グリーグループには年齢やキャリアに関係なく、熱意があれば学べる環境があり、私よりもベテランの方で新しいツールや領域を学び続けている方が多く在籍しています。必要であればあらためて学びのチャンスを得ることも可能だと思うので、今はマネジメントに注力しています。
――今後のキャリアについてはどのようにお考えですか。

金子:今は新規開発のプロジェクトに携わっているので、それを成功させることが第一目標です。その先は、さらに上のポジションを目指したいと考えています。そうなると中長期的な視点で事業の方向性を定め、戦略を立てるといった役割を担うことになり、当然、今より責任も重くなりますが、成果が出たときの喜びも大きいに違いなく、積極的に挑戦していきたいと思っています。

一人ひとりが120%の力を発揮できるチームを目指して
――マネージャーという仕事の魅力、理想のマネージャー像を教えてください。

金子:現在はシニアマネージャーとしてチーム全体の目標や方針を考え、目標達成に向けてチームを支え、牽引する役割を担っています。チームづくりだけでなく、協業先との折衝などにも携わる大変さもありますが、自分が好きなことをするだけでなく、誰かを支え、その人の力を引き出し、それをチームの成果につなげていくことができるのが、この仕事の魅力です。メンバー、そしてチーム全体のパフォーマンスを向上させることが良いプロダクトにつながり、最終的にお客さまに喜んでいただける。それが大きなやりがいです。
マネージャーとしては、メンバー一人ひとりが120%の力を発揮できる環境をつくれる存在でありたいです。そのためには、日頃のコミュニケーションを通じて、それぞれの得意なことや苦手なこと、キャリアの方向性を理解し、一人ひとりに合ったサポートをすること。また、メンバーの変化に早めに気づき、問題が大きくなる前に対応することが重要で、そうした結果として、チーム全体のパフォーマンス向上を目指しています。
――最後に、就職活動中の学生さんに向けてメッセージをお願いします。

金子:応募しようと思う企業の事業内容や業務内容を知ることが重要なのはもちろんですが、説明会や面接などで社員と直接対話する機会を大事にしてください。自分がその人たちの仲間として一緒に働きたい、一緒にものづくりをしたいと思えるかどうかは、長く仕事を続けるうえで重要な要素で、直感も大切だと思います。
経験を重ねる中で自分がやりたい仕事や向いている役割を見つけることができる。それがグリーグループという会社です。自分の短所や苦手なことを理由に可能性を閉じることなく、少しでも関心があることに積極的に挑戦することで、できることは増え、選択肢の数は増えていきます。ものづくりが好きな方、自ら成長したい、挑戦し続けたいという気持ちを持っている方はぜひ、私たちの仲間として、ともに成長していきましょう。
