「Best Newgrad of the year」――通称「新卒MVP」は、グリーグループに新卒で入社後1年目に特に活躍した社員に贈られる輝かしい賞です。今年はグループ内の各社に配属された新入社員のなかから、4名の方が授与されました。本記事では「前編」として、グリーグループのバリュー(行動規範)のひとつである「常に前向きに挑戦する。成功するまでやり続ける。」の体現として表彰された、ゲーム事業ビジネス職の後藤さん、メタバース事業エンジニア職の猿田さんの2名に受賞の取り組みについて伺いました。

始動からわずか1.5カ月。全国50館で「Documentary of She is Legend 」の上映を実現
後藤:株式会社WFS / マーケティング本部 / マーケティング部
2024年4月に入社。株式会社WFSにて『ヘブンバーンズレッド』のマーケティングを担当する。大学時代は感情心理学を専攻し、感情のカテゴライズや感動の定義、感動との関連事項について研究を行う。
ーー最初に、新卒でグリーグループを選ばれた理由と、現在の業務内容を教えてください。
後藤:私自身、幼少の頃からずっとアニメやゲームなどのエンタメと一緒に過ごしてきて、元気をもらいながら充実した日々を送ってきました。その背景から「ファン同士がつながるコミュニティや、人が自分の想いを表現できる場を提供したい」という想いがどんどん膨らみ、より多くの人の“好き”を応援できるエンタメ業界を志しました。その中で、株式会社WFSの感動体験を大切にする姿勢に強く惹かれ、自分がやりたいことと重なる部分も多いと感じ、入社を志望しました。現在は、『ヘブンバーンズレッド』のSNSを中心にしたキャンペーンの企画やメディアに配信するニュースレターの作成、ラジオ番組、YouTube生放送、ファンミーティングやリアルイベントの設計・運営、WEBサイトディレクションやインフルエンサーを起用した配信企画などに携わっています。
ーー1年目から多岐にわたる業務を任されていますね。
後藤:やる気をくんで、上司や先輩がさまざまな業務にチャレンジさせてくれています。とてもありがたい環境です。
ーー新卒MVPの受賞が決まった瞬間の率直な感想は?
後藤:率直にうれしい気持ちはありましたが、半分は過去の自分への「お疲れ様」という気持ちで、もう半分は新卒MVPとは通過点であり「もっと頑張ろう」という気持ちが強くなりました。
ーー『ヘブンバーンズレッド』の劇中バンド「She is Legend」の半年間におよぶファーストツアーに完全密着したドキュメンタリー作品、「Documentary of She is Legend」の全国上映を実現した成果が評価され、今回の新卒MVP受賞となりました。改めてどのような取り組みが評価されたのかを教えてください。
後藤:当初の予定では東京限定での上映でしたが、お客さまからの声を受けて上映地域の拡大をミッションとしていただきました。主要都市での上映も選択肢としてあったのは事実ですが、主要都市から離れた地域のお客さまの顔が浮かんできて、全国での上映を目指すことに決めたんです。大手からミニシアターまで全国の映画館にアプローチし、20社以上との契約・調整を粘り強く進め、WFSとしてこれまでに前例のない全国50館での上映を実現しました。

後藤さんが全国上映を推進した映画「Documentary of She is Legend」のキービジュアル
ーープロジェクトを進める上で苦労した点を教えてください。
後藤:交渉開始から上映まで、わずか1.5カ月というタイトなスケジュールで交渉を進めていかなければならなかったことです。さらに、7〜9月は映画業界における繁忙期で上映タイトルが決まっているケースが多く、業界の違いについて不勉強であったことを痛感しました。そんな中、対応してくださった映画館の担当者さまから、私たちの熱意をくみ取って丁寧にご教示いただき、コミュニケーションを重ねることでなんとか実現することができました。
ーーさまざまな困難を乗り越えられた理由は何でしょう?
後藤:上司や先輩の手厚いサポートがあったからです。提案資料の作成から、どの情報をどのような順番で伝えれば魅力的に感じてもらえるかといった、たくさんの助言をもらいました。また、提案資料では、過去のリアルイベントの動員数やYouTube視聴者数などの数値に加え、お客さまが楽しんでいる写真を盛り込みました。数字だけでなく、ファンの笑顔という「人の温度」を伝えたいと思ったからです。社内での段階的なレビューを経て完成度の高い資料ができあがり、提案の経験を重ねるにつれて作品の概要や魅力など、「絶対に実現したい!」という強い想いを伝えられるようになりました。
ーー全国での上映が実現し、どのような反響がありましたか?
後藤:とあるミニシアターさまからは「初めてゲーム作品関連の映像を上映したが、お客さまが笑顔で帰られる様子を見て受けてよかった」というお電話をいただきました。そのほかにも好反響の連絡があり、SNS上でもお客さまの良い反応を確認できたときは、頑張ってよかったと心の底から感じました。

施策を検討するときは、“届ける先の人を見失わないようにすること”を大切にする
ーー後藤さんが仕事をする上で一番大切にしていることを教えてください。
後藤:"届ける先の人を見失わないようにすること"です。結果の良し悪しを判断するために数値を追うことはとても大切ですが、何よりも提供したコンテンツを受け取ったお客さまが「本当に喜ぶものか」という視点を軸として、ぶれないよう心掛けています。
ーー最後に、後藤さんが目指す将来像を教えてください。
後藤:いろんな武器を持ったマーケターになることが今の目標です。現在はファンマーケティングやプロダクトマーケティングに注力していますが、「感動体験を多くの人に届けたい」という目標のため、デジタル領域、ビジネス領域、クリエイティブ領域など、コンテンツを届ける手段を幅広く手掛けられる人になりたいです。エンタメへの愛と、ファンの皆さまへの想いを胸に、これからも前のめりに挑戦を続けていきます!

上司からのメッセージ
後藤さんの上司の小泉さんから、新卒MVPのお祝いと激励のメッセージをいただきましたので、紹介します。
小泉:株式会社WFS / マーケティング本部 本部長
このたびは新卒MVPの受賞、本当におめでとうございます!
ゲーム市場におけるマーケティングは年々難易度が高まっていますが、その中で初めての業務にも臆することなく挑戦し、粘り強くやり遂げる姿勢を1年間を通して見せてくれました。
ドキュメンタリー作品の全国上映やコラボカフェの実現といった前例のない取り組みを成功に導いた背景には、後藤さん自身がエンタメを心から好きであるという気持ちがあり、それがお客さま視点での発想や幅広い知識の吸収に繋がっていると感じています。
その結果、「常に前向きに挑戦する。成功するまでやり続ける。」というグリーグループのバリューを体現し、マーケティング本部に新しい風を吹き込んでくれていることを誇りに思います。
今後はその情熱と姿勢をさらに生かし、『ヘブンバーンズレッド』だけでなく事業全体を牽引するマーケターへと成長してくれることを期待しています。
2年目以降も「前のめり」に頑張っていきましょう!
「マーケティングの力で"心震える、体験を"届けたい」新卒社員とマネージャーが語る ライトフライヤースタジオの成長循環
エンジニアの枠にとどまらない活動を推進し、組織の発信力向上に貢献
猿田:REALITY株式会社 / Platform事業本部 / Engineering部
2024年4月入社。REALITY株式会社にて、スマートフォン向けメタバース「REALITY」を開発・運用するソフトウェアエンジニアとして、主にサーバーサイド、ウェブフロントエンド、クラウドインフラ領域の開発に携わる。大学の授業でアジャイル開発の考え方に触れて感銘を受け、関連コミュニティへの参加を開始。現在は、より良いプロダクトづくりのあり方として、業務にアジャイルの考え方を導入できないか模索している。
ーー最初に、新卒でグリーグループを選ばれた理由と、現在の業務内容を教えてください。
猿田:就職活動をしていた際は、「指示されたものを作るだけではなく、どんなプロダクトを作るべきかという視点を持ったエンジニアになりたい」「自身が成長できる環境に身を置きたい」という2つの視点で企業を探していました。そんな中グリーグループに出会い、まだ世の中に正解のないメタバースというプロダクトを作る新しい挑戦を知りました。この環境だからこそ他では得られない経験を積むことができるのではないかと思い、入社を志望しました。現在は、サーバーサイドエンジニアとしてスマートフォン向けメタバース「REALITY」への機能の実装を主な業務として担当しています。最近は、「REALITY」のプラットフォームで活動する配信者さんが所属するマネジメント事務所の管理ツール開発も行いました。
ーーなぜ新卒MVPを受賞できたと考えていますか?
猿田:前述の事務所向けの管理ツールやサポーターバッジ※という機能の開発に携わったことに加えて、社内LT会や開発合宿の幹事などエンジニアリングチームの組織作りや、発信力の強化に関わる取り組みに積極的に関わったことを評価していただいたのだと受け止めています。特に、2025年の5月にはREALITYのエンジニア組織内で、「REALITY Tech Community Guild」という有志のチームの立ち上げに関わりました。これは、エンジニアの社内交流の場づくりや社外発信、さらには社外の方も参加できるイベントを開催するためのプロジェクトで、仲間を巻き込みながらゼロからチームを作り、組織の技術的プレゼンス向上に貢献するための取り組みを推進しています。
※サポーターバッジ…「REALITY」における、配信者に対する視聴者からの応援の熱量を表すバッジ。各条件を達成することでコメントをする際に、アイコンの横に表示されるようになる。
ーー猿田さんが社内だけでなく社外への情報発信に力を入れる理由を教えてください。
猿田:REALITYには素晴らしい技術や人材が集まっているにもかかわらず、それをうまく社外に発信できていないのがもったいないと感じていました。普段からそんな話を社内でしていたところ、会社がエンジニアの中途採用に力を入れたいというタイミングと重なったこともあり、「REALITY Tech Community Guild」の立ち上げに至りました。実際に活動を始めると、社内のエンジニアたちも、企画したイベントに参加して「楽しかった」と言ってくれることも増えてきました。まだまだ組織の技術領域でのプレゼンス向上は道半ばですが、着実に前進していると感じます。
ーーアプリ「REALITY」の大型施策のひとつであるサポーターバッジリニューアルの開発や、自発的にKPIをモニタリングする仕組みの構築といった、事業への高い貢献意欲も評価されたそうですね。
猿田:もともとREALITY社内には、新機能をリリースした後はその効果を数字で見られるようにするという、KPIにきちんと向き合う文化が備わっていました。自分もそれに倣い、サポーターバッジという機能のアップデートの開発の際には、その変更によってユーザーの行動がどう変化したかを数字で見れるダッシュボードの構築まで担当しました。これまでにそういった取り組みに携わったことがなく、データ分析領域に挑戦する絶好のチャンスだと思ったんです。積極的に手を挙げれば、自分のやりたいことを尊重してもらえる環境があることを実感しています。

技術とプロダクト、そしてより良いチームづくりの3つの視点を磨きながら挑戦を続けていく
ーーフロントに立って物事を進めていく上で工夫されている点はありますか?
猿田:何かのアクションを起こす際、人との協働は必要不可欠ですし、信頼関係があってこそ人は動いてくれるものだと思います。そのため周囲の人と普段から良い関係を築くことを大切にしています。実はもともと、人を巻き込んで何かを主導するタイプではなかったんです。でも、過去に新卒MVPを受賞している尊敬する先輩が巻き込み上手な方で、自分も成長のためにそういう経験を積みたいと、入社当初から意識していました。学生時代の自分と今の自分を比べると、驚くような変化を遂げたと思います。
ーー将来、どのようなエンジニアになることが目標ですか?
猿田:技術のことが分かるのはもちろん、プロダクト・組織のこともちゃんと考えられるようなエンジニアになりたいです。これは就活中からずっと変わらず意識していることです。以前、ある人から聞いた、「いいプロダクトを作るためには、いいチームを作る必要がある」という言葉がずっと印象に残っています。この考えを持ち続けて、組織のことも考えながらプロダクトに貢献できるエンジニアになりたいと思っています。そして、エンジニアとプロダクトマネージャーが二人三脚で数字を追いながらチームとして一緒に動けるような働き方ができるようになりたいと考えています。また、「REALITY Tech Community Guild」の活動では、今後はさらに輪を広げ、外部の人との関わりを持てる場をもっともっと作っていきたいですね。

ーー最後に、猿田さんの視点からどんな方がグリーグループで活躍できるかをお聞かせください。
猿田:グリーグループの魅力は「人がいい」こと、そして「何事も楽しんでやる」文化があることだと感じています。高い能力を持ったエンジニア陣に囲まれながら、やりたいことに積極的に挑戦でき、しかものびのびと働ける環境があることはとても恵まれていると感じます。そういう働き方がしたい人には、ぜひ仲間になってほしいですね。
上司からのメッセージ
猿田さんの上司の阿部さんから、新卒MVPのお祝いと激励のメッセージをいただきましたので、紹介します。
阿部:REALITY株式会社 / Platform事業本部 / Engineering部 / Product Engineeringグループ / Product Engineering 6チーム マネージャー
猿田さん、新卒MVPおめでとうございます!
サポーターバッジのような困難な開発を粘り強くやり遂げる実行力はもちろん、自発的にKPIウォッチの仕組みを構築して継続的に効果を測定したり、「REALITY Tech Community Guild」 を立ち上げてエンジニア組織の活性化・プレゼンス向上に繋げるなど、役割を超えて行動する高い主体性がすばらしいと思います。その前向きな姿勢は、周囲にも大きな刺激を与えてくれました。
今後も豊富な知見を開発に取り入れ、素早く開発と仮説検証を積み重ねることで、事業をリードするエンジニアに成長してくれることを期待しています。一層の飛躍を楽しみにしています!

同期だけど違うフィールドで奮闘するお二人。今後の活躍も楽しみです!