全世界に通用する強い製品力とは~代表の田中がblock.fmリニューアル記念パネルディスカッションに登壇しました~

こんにちは、広報の山田です。
ダンスミュージックの総合情報サイトであるblock.fmのリニューアル記念パーティーで行われたメディアやカルチャーの未来を語るパネルディスカッションに、会長兼社長の田中が登壇しました。

その他の登壇者は、block.fm代表の☆Taku Takahashi氏、Taku氏のm-floの相方であるVERBAL氏、@cosmeなどを運営するアイスタイルの社長 兼CEO吉松徹郎氏。ParadeAll株式会社 代表取締役 エンターテック・アクセラレーターの鈴木貴歩氏がモデレーターを担当され、最後にblock.fm開局当時のプロモーションビデオに出演されていたタレントのマギーさんもサプライズで登場されました。
そんな豪華な顔ぶれの中で田中からは、グリーが目指す未来のメディア像や、グローバル戦略について話しましたので、田中のメッセージを中心に、セッション内容の一部をご紹介します。

最初のテーマは、block.fmの今回のリニューアルコンセプトである、「ON/OFF LINE IS OUR PLAYGROUND」、オンラインとオフライン(ネットとリアル)の連動について。

グリーグループでは、ゲーム以外の新規事業として、月間利用者数が100万人を超える住まい・暮らしの国内最大級メディア「LIMIA」や、2017年2月にグループ入りした3ミニッツ社が運営するファッション動画マガジン「MINE BY 3M」など、メディア事業にも注力しています。その点について、Taku氏からの「ゲーム事業が大きくなった中、メディアを展開していったきっかけはありますか?」という問いかけに対し田中は、「インターネットで世の中を変えていきたいという思いがあるので、ゲームやエンターテインメントだけではなく、それ以外の生活そのものを変えていくサービスを作りたいと思いました。」と話しました。

重ねて鈴木氏からは、「3ミニッツでは、メディアだけではなく、動画制作やEC、インフルエンサーのオリジナルブランドの展開もされていると思いますが、それが新しいメディアの形になっていくのでしょうか。」という質問が。
「我々が考える新しいメディアの形として、テレビ局でもあり、広告代理店でもあり、コンサル会社でも制作会社でもあるような新しいメディアを作っていくというのが大枠のコンセプトとしてあります。ユーザーから見たら、代理店でも制作会社でも、その違いは気にならないですよね。そういうビジネスのあり方がユーザー目線で組み変わる瞬間があると思っているので、そういったことをさまざまなジャンルでやっていきたいと考えています。」と田中は言います。

続いてのテーマは、block.fmのターゲットである、グローバルミレニアル世代について、登壇者がそれぞれ語りました。

VERBAL氏:「自分たちがインターナショナルスクールに通っていた頃は、外国籍の人がジャンプを読んでいるとギャップがあったけれど、今は人種とか国境とかは関係なくなっていると思います。90年台はヒップホップ好きな人というと、ダボダボのジーパンにティンバーランドという感じだったけれど、今はコンプトンやビバリーヒルズに住んでいる人たちがバンズに白の短パンで爽やかだったり。昔はツンケンしているのがかっこよかったけれど、今は人に優しい方がかっこよかったり。かっこいいの基準がグローバル化していると思います。」

吉松氏:「日本のコスメを、韓国の子が使ってメイクしているのを、マレーシアの人が見て買う時代。彼らはどこの国のどのコンテンツというのは意識していないんですよね。グローバルという感覚を持っていなくて、どこの国とか関係なくいいものをいいという風にシンプルに考えていると思います。」

田中:「グローバル化していること自体に気付いていないと思います。今の日本のモバイルゲームでは、言葉だけ訳して世界中で配信すると日本と同じくらい売れるかもしれないと言われています。例えば、韓流ドラマを観たいのに配役が全部日本人だと求めているものとは違いますよね。日本のコンテンツがそのまま世界に通じるので、海外向けとかは考えなくて良くて、日本でいいものを作れば海外でも受けるのだと思います。なぜ日本のコンテンツのままがいいという人が劇的に増えたかというと、Netflix(ネットフリックス)に代表されるような動画配信ネットワークが爆発的にヒットしたことが背景にあると思います。これまでは、日本のコンテンツが好きでも、違法な手段でしか観ることができませんでしたが、合法的にそのまま見られるようになりました。だからこそ、普段日本のアニメを観ている人はそれそのままがいいと思うわけです。北米ではCrunchyroll(クランチロール)というアニメ配信サイトがあり、100万人くらい有料会員がいます。我々はそこと連携をして、Crunchyrollで人気のアニメとの総合的なコラボレーションを目指していきたいと考えています。(※1)」

Taku氏:「日本のコンテンツを求めている人が北米では各州で2万人います。アニメだけではなくて日本の文化そのものが好きな人たちがいるので僕もDJとして呼ばれるんです。」

田中は最後に、「アメリカで見てもヨーロッパで見ても、FacebookはFacebookで、InstagramはInstagram。日本専用のInstagramのUIってないじゃないですか。それが世界で通じるものだと思うんです。国ごとにローカライズしなきゃいけないものは、結局ユニバーサルなものではないのかなと。全世界に通じるものは、ローカライズしなくても勝てる強い製品力があるもの。それを作れるかどうかがポイントだと思いますし、そういうものを作っていきたいと思います。」と語りました。

音楽プロデュースユニットであるm-floのお二人と、IT業界の社長二人。一見全く違う世界を生きているように見えましたが、インターネットメディアの発展と普及によって国や文化を超えて、自分が好きなもの、いいと思うものに触れられるようになった今、それを求める人たちにどうコンテンツを届けていくのか。という点では4名の見解が共通しているようでした。

グリーでは、国内で開発したものを海外に届けるというグローバル戦略の方針転換を行ったばかりですが、日本のコンテンツを求めているファンのもとへ、待ってました!と楽しんでいただけるコンテンツを届けられるよう、チャレンジしていきたいと考えています。
(※1 Crunchyrollを介した日本アニメの北米向けゲーム化については、2017年8月25日のプレスリリースをご確認下さい。)

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