AIにはできない!?驚きと感動を届けるための感性を磨く職場環境とは~ExPlay社が、日経ニューオフィス賞 東北ブロックで奨励賞受賞~

こんにちは、広報の山田です。
グリーグループでカスタマーエクスペリエンス事業を手掛け、仙台にオフィスを構えるExPlay社が「第30回日経ニューオフィス賞」において東北ブロック「東北ニューオフィス奨励賞」を受賞しました。

グリーが仙台にオフィスを構えたのは2013年10月から。お客さま応対の品質向上を目的にカスタマーコミュニケーションセンターを設立しました。その後、2015年末から、グリーグループ以外のゲーム開発会社が提供する大型タイトルのお客さま応対業務も任せていただくようになり、カスタマーエクスペリエンス事業の本格開始に向けて、2016年4月に新会社「株式会社ExPlay」は誕生しました。今回受賞したのは、2016年末に事業拡大に向け増床し、リニューアルしたオフィスです。

このオフィスに込めたExPlayのカルチャーや、社員に求める意識を社長の阿久澤に聞きました。

エントランス横のフリースペースはライオン親子がお出迎え! 百獣の王としての強さと深い優しさを兼ね備えたライオンがExPlayのシンボルになっている。

2016年末にオフィスをリニューアルすることになった背景を教えてください。

会社を設立後、順調に従業員数も増えていき、オフィスを増床することになりました。
ExPlayでは、メールでお客さま応対を行うのですが、予測変換機能やコピー&ペーストなどは一切使わず、全て手書きでお客さまとコミュニケーションをとっています。またExPlayでは、お客さまのお問い合わせに回答するだけではなく、お客さまのゲームのプレイ状況を見て気持ちを伝えることや、季節の言葉などを添えてお返事をしています。
このように、付加価値として感動や驚きといった体験を提供するというのが、ExPlayのコアバリューになっています。言葉を司る一人一人の従業員が持っているクリエイティビティやものづくりの心、感性を宿す思いを引き出したいと我々は考えています。
例えば外を見た時に、雲がかかっていてきれいだなと思うのか、雲が出てきたので雨が降りそうだなと思うのか。同じ空を見ていても感じ方は人それぞれ異なります。感じたものの中に美しさやきらめきのようなポジティブな要素を引き出したり、それを言葉に変えて伝える力がとても重要だと思います。
一人一人の気付きの瞬間や、美しさ、感性を引き出すための環境づくりは、サービスづくりをする上で重要だと考えますし、それがお客さまにも伝わると思っています。何を見たら美しいと思うのか、そういうことを日頃から考えられるオフィスを増床をきっかけにデザイン・設計しました。

空間の一つ一つにテーマがある。ここはグランピングエリア。
見晴らしの良い窓側は、南カリフォルニアエリア。

オフィス内のデスクやイスも一つ一つ社長自身で選ばれたと聞いています。

世の中ではAI技術が進んできて、コンタクトセンター事業はなくなると言われることもあります。AIがお問い合わせに対して自動で返信をしくれる時代です。
しかし、私たちの強みはその逆を行っていることです。
私たちは人でないとできない、リアルな人と人とのコミュニケーションを強みとしているので、社員にはリアルを常に感じて欲しいんです。
だからこそ、オフィスに置くものも、イミテーションのようなものは避け、リアルにこだわり続け、観葉植物も本物の木や緑を置いたり、床も本物の木を使っています。

私たちのお問い合わせ対応では、テンプレートを使ってコピー&ペーストのように効率を重視していないので、オフィスの素材も大量生産で作られているものではなく、一点一点こだわりを持って作られたものを、一点一点こだわりを持って選びました。

また、五感を使うことも感性を磨く上では重視しており、アロマを置いたり、音楽を流したり、床の素材もあえてざらざらした質感ととつるつるした質感のエリア、裸足で入るエリアを作ったりしています。
靴を脱いで触れた瞬間に人間本来の持っている感覚が研ぎ澄まされるのを感じてもらうことが、次のクリエイティブな何かを引き出すきっかけになるのではないかと思っています。

グランピングや南カリフォルニアをイメージしたエリアもあり、フリースペースは土足禁止。 芝生のようなじゅうたんや、木の床を素足で感じながらミーティングをしたり、休憩をとったりできる。

お客さま応対を直接行うカスタマーエクスペリエンス事業だけでなく、お客さまとのコミュニケーションにおいて大切にすべきマインドの研修を行うCXアカデミー事業も行われていますが、どういった企業から依頼があるのでしょうか。

どちらも同じ企業からご依頼をいただく場合が多いです。CXアカデミーの研修をカスタマーサポートの社員だけでなく、全社員に受けさせたいというご要望もいただいています。クライアント企業の方々と話していて、皆さん悩んでいらっしゃるのが、今、市場には多数のアプリが配信され、より競争が激化する中で、新規のお客さまに遊んでいただくことが難しくなってきているということです。だからこそ、今いるお客さまにどれだけ長く楽しんでいただくかにより重点を置かれています。お客さま応対を単純なコストと捉えず、お客さま応対を通じてニーズを把握した上で、ものづくりに生かしていきたいという企業が私たちの考えや手法に共感してくださっています。

ExPlay設立時にコーポレートフィロソフィー浸透を図り、全社員に配られた絵本。 ExPlayが目指す姿がストーリーで描かれている。
お中元・暑中見舞いとして配られた線香花火とサマーカード。 サマーカードはこすると柑橘系の香りが。桐箱に入った線香花火は一つ一つ職人の手作り。 常に驚きと感動を提供するExPlayらしさが表れている。

私も今年の始め、ExPlayのCXアカデミーの授業を受けに仙台を訪れました。
グリーのゲームプロダクト担当者たちと一緒に受講したのですが、最後はExPlayの社員からプロダクト担当への改善提案の時間がありました。その場でプロダクト担当者が提案を採用するかどうか判断するのですが、ほぼ全てが今まさにプロダクトで検討している課題改善につながるような、ぜひ採用したいという提案でした。いつもお客さまに寄り添いながらコミュニケーションをとっているからこそ、お客さまのニーズを理解することができ、より良いゲームづくりへのアイデアが出てくるのだと思いました。
そんなお客さまだけではなく、自分が関わる一人一人へ、日々驚きと感動を提供するための感性を磨き、それを表現する言葉を磨くための工夫がExPlayオフィスには込められていました。

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