働き方

専門性ではなく経験の"珍しさ"で勝負する ~ グリー流「20代の働き方、経験の積み方」 Part2 ~

こんにちは、広報室の島田です。

先週末は弊社取締役の青柳、荒木がスピーカーとして登壇した「Infinity Ventures Summit Spring Workshop 2014 in SFC」(以下、IVS)を観覧しに慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスに行ってきました。開催場所が青柳、荒木と同じく私の出身キャンパスということもあり、久々に、広大な緑に包まれつつも先端研究施設の匂いが立ち込める独特な雰囲気のキャンパスを楽しんできました。

さて、前回のエントリーに引き続き、(勝手に)IVS連動企画ということで、今回は私の目から見たグリー最年少取締役 荒木英士の「20代の働き方、経験の積み方」を紹介します。

実は、荒木と私は学年が同じで入社時期もほぼ一緒ということもあり、社内では一番飲みに行ったりすることが多い仲です。今日は、IVSで荒木の登壇を見ながら思い出したエピソードです。

まず引き受ける。そして、スキルは後から必死に身につける

荒木はIVSのセッションで、ベンチャーで働き始めたばかりの頃のこんなエピソードを披露していました。

荒木:大学生の頃はシステム開発の学生ベンチャーで働いていたんですけど、とにかく仕事を受注するのに必死でした。
お客さまから「PostgreSQLとPHPを使って会員管理システム開発できる?」って言われたら、やったことなくても、とりあえず「できます!」と言い切って、その帰り道に本屋に駆け込んでPostgreSQLとPHPの本を買いあさって、徹夜で技術を学んで、なんとか期日までに仕上げて納品する。
その繰り返しですよね。生活費を稼がないと文字通り生きていけないし、自分しかいない、という環境だとやっぱり必死になるから成長しますね。

難易度の高い仕事はとりあえず引き受けてみる。そして、実現に必要なスキルは後から死にもの狂いで身につけて、何とかギリギリのところで帳尻を合わせる。というのは彼の仕事に対する一貫したスタイルのようです。

荒木:だからと言って何でも引き受けてできなければ、それは無責任で生意気なだけのやつなので、絶対に最後までやり切ります。

ビジネスでは死んだりはしない。「経験」は飛び込んだもの勝ち

そのセッションを見ながら、数年前(確か当時はお互い27~28歳)のエピソードを思い出しました。

グリーがまだグローバル展開をスタートする直前、国内の事業展開を加速し社員数が200人くらいを超えた2010年の夏のある日、いつものお店でチーズをおつまみに赤ワインを飲んでいたときのこと。

荒木:いやーー、とにかく最近グリーに入社してくる人たちホント優秀だよね。開発経験も技術もトップクラスで、オレ真っ向勝負で1ミリも勝てる気しない。ヤバイよ。背筋が凍りつく感じ。
これまでSNSのプロデューサーやったり、モバイル事業を始めて「踊り子クリノッペ」を開発したり、薄く広くいろいろなことやってきたけど、やっぱり特定領域の専門家が来たら、彼らに仕事取られて飲み込まれちゃうと思うんだよね。

島田:うん、そうだね。やっぱり専門性追求するのは年季がモノをいうからね。会社が成長すると求められる仕事のレベルとか専門性が急激に上がってくるし、ちょっとシンドイよね。

荒木:そうそう、だからさ、結局は常に新しいフロンティアに仕事を見つけてはそこにダイブして、とにかく必死に“経験の希少価値”を追求し続けるしかないと思うんだよね。「専門性」ではなく複数の良さそうな「経験」と「スキル」を掛け合わせて、「珍しさ」で勝負するしかないと思った。
フロンティアに突っ込んでいって、仮に失敗してもビジネスだし命まで取られることは無いわけでしょ。逆に経験がたまるしさ。だったら成功する方に賭けてさっさと突っ込んだ方が合理的に考えて絶対にいいじゃん!

島田:なるほどねー。

荒木:オレ、これからは海外だと思う。うちの会社もそろそろ海外進出する時期だと思うし、世界中のユーザーに使われるプロダクト作りたいじゃん。超大変そうだし、まさにフロンティアの臭いがプンプンするよね(すでに酔ってる)。
メディア・サービスの企画ができて、ある程度プログラミングできて、組織をマネジメントできて、海外事業を会社ごと立ち上げた経験ある人って、インターネット業界に何人いると思う? 少なくともオレは聞いたことないよ。超レアだよね。

島田:へ? (;・∀・) そもそも荒木くんって英語できたっけ?

荒木:いや、オレ大学受験以来英語まったくやってないから、受験英語レベルですら正直あやしい。英語の会議とか座ってるだけで苦痛。でもまずどっぷり“グローバルな空気”に浸かってみればなんとかなるんじゃないの? とりあえず丸腰で飛び込んでもアレなんで、島田くんどっかいい英語の学校みたいの知らない?

島田:ちょい待ち……。お! ググッたら、こんなスパルタ式の英語塾あったよ。これいいじゃん。これ通ってみなよ(超テキトー)

フルボディーの赤ワインに酔ったその場の勢いで、うっかりハードなプログラムで有名な英語塾に申し込んだ荒木は、それから毎日血へどを吐きながら、会社の行き帰り、ランチ時間にiPodで英語を聞き、週末は10時間ずつみっちり英語を勉強し、たった2カ月間で英語での会議になんとかついていけるレベルの英語力を身に着けたそうです(!)。

そして、2010年末には自ら経営陣に提案してサンフランシスコオフィス開設を決め、その最初の立ち上げメンバーとして、2011年1月には現地に赴任していきました。

赴任した直後こそ、「オレ、今日英語で初めてアメリカ人の採用面接するんだけど、ヤバイ! 緊張してきた。そもそもスタートアップの採用は日本語ですら口説くのが難しいのに、それを英語でやるとか我ながら相当に無理があることに今更気がつきました(涙)」という悲鳴に近いチャットを海の向こうから送ってきたりしましたが、お決まりの文句をテンプレートで暗記したりと、何度もこなしているうちに面接や交渉に必要な英語も無事に身につけていったとのこと。

その後は現地法人GREE International のSVP of Social Gamesとしてソーシャルゲーム事業をけん引し、その実績が評価され2013年の10月にはグリー本社の取締役にも就任しました。GREE International は2013年末の単月黒字化を成し遂げ、「海外事業の立ち上げ」という希少価値の高い経験を手に入れることに成功しました。

英語に限らず、事業開発力やマネジメント力、リーダーシップなども、目の前の課題に取り組みながら身につけ、今では取締役としてグリー全社の経営を担うポジションに就いています。まさに、飛び込んだもの勝ちを体現する「20代の働き方、経験の積み方」であり、「常に前向きに挑戦する。成功するまでやり続ける」というグリーのカルチャーの象徴的な事例ではないでしょうか。

海外拠点立ち上げ秘話や学びの話はかなり面白そうなので、いつか荒木自身の体験談をこのブログで紹介したいと思います。

最後に

さて、今回はこの辺で。
最後に荒木より、インターネット業界でグローバルに通用する働き方を志向する読者の皆さんへのオススメ書籍のご紹介を!(昨夜、このエントリーのためにLINEでコメントを送ってもらいました)

サンクチュアリ」「逆境ナイン」「野望の王国
→自分がやってるビジネスは命の危険がないので、読んでいるとこれに比べればどんな困難も大したことがないと思える名作。

Plutocrats: The Rise of the New Global Super-Rich and the Fall of Everyone Else
→最近一番刺激を受けた本。現代の知的労働者は「上位0.1%に入れるかどうか」という国境の無い勝負を突き付けられているという。

The economist
→英語を学び始めた頃トライしたけど一度は挫折。いまは定期購読して世界経済の最先端の知見に触れるようにしている。

WIRED
→日本で最もビジョナリーな雑誌。テクノロジーが世界をより良くするという未来像を見せてくれる。

以上

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