グリーで職域接種を開始。人事の迅速な対応で従業員が安心して働ける会社へ

グリーグループでは、6月21日よりグループ従業員及びそのご家族を対象に新型コロナワクチンの職域接種を開始。今回はその様子と、接種に至るまでの経緯やコロナ禍での従業員の働き方について人事担当者に聞きました。

グリーグループでは1回目の接種を2日間に分けて実施しています。まずは、6月21日に実施された初回の職域接種の様子を、6 deGREEs担当・絹子がご紹介します。

解禁初日に実施した、職域接種の様子をレポート!

接種会場は、本社のある六本木ヒルズから徒歩数分のベルサール六本木です。複数企業合同での接種となりました。
会場に入るとまずはQRコードが。今回接種するモデルナ社の「新型コロナワクチン予防接種についての説明書」を読みながら接種者の列に並びます。ワクチンの効果や、副反応などの注意事項についてしっかりと読み込み、不安や不明点などがある場合は、その後の問診にて医師に質問をすることができます。



受付で身分証明や検温を行い、接種会場内へ入るとまずは問診にて医師から健康状態の確認と注意事項の説明、また不安な事項などがないか質問を受けます。問題がなければそのままワクチン接種へ。手際良く注射をしていただき、ほんの数秒で接種完了しました。
当日はノースリーブや短めの半袖シャツなど、接種部位の肩峰下が出しやすい服装で向かうのがおすすめです。



接種完了後は、接種記録書にシールと判をもらいます。2回目の接種時に必要なため、大切に保管が必要です。
また、アナフィラキシーなど急激な副反応が出る可能性があるとされる接種後15分間は、医師の処置を受けられるよう会場内で待機します。待機中には厚生労働省発行の「新型コロナワクチン接種後案内」で接種後の注意事項を確認。ワクチン接種後もマスク着用や手洗いうがいなど感染予防は継続的な徹底が必要ですね。



15分後、問題がなければ接種完了です。第2回の接種は4週間後に実施予定。ひとまずお疲れさまでした!

この通り、グリーグループでは職域接種解禁初日から接種が開始しましたが、人事の準備や対応があってこそ可能となりました。今回の対応について、人事部長と職域接種の担当者に話を聞きました!

事前の備えが、迅速な職域接種の実施を可能に。コロナ禍で目指す人事の在り方

山本山本:グリー株式会社 コーポレート本部 人事部 部長
2012年にグリー入社、2020年4月より現職。制度設計、人事ガバナンス、タレントマネジメント、HRBPなどグリーグループ横断の人事業務を統括。また、2021年1月より特例子会社であるグリービジネスオペレーションズ株式会社の代表取締役社長を務める。


吉川

吉川:グリー株式会社 コーポレート本部 人事部 ピープルリレーションチーム
2012年にグリー入社。人事部で制度企画などの業務を経て、現在は労務全般を担当。今回の職域接種の導入を主担当として推し進めた。

ーーグリーグループでは、「職域接種」解禁の情報が出てからわずか数日で実施の方針を発表されていましたが、スピード感を持って決定できたのはなぜだったのでしょうか?

山本山本:実は日本国内での新型コロナワクチン接種の見通しが立ったばかりの「職域接種」という言葉もないような時から、人事内では会社で接種できるのが理想だと話をしていたんです。方針が出る前から職場で打てる場合の用意はしておこう、と例年オフィスで実施しているインフルエンザ予防接種で関わりのある病院に要望を伝え準備をしていました。結果的には最速での日程確保を優先して異なる医療機関への依頼となりましたが、政府から方針が出てすぐに役員陣からも実施の方針が降りてきた際に、人事としても心構えができていたためすぐに実施を決定することができました。

ーー政府の方針などの情報はどのようにキャッチアップしていたのですか?

山本山本:人事部でも情報を感度高く拾っていくことはもちろんですが、「コロナ対策本部」というCFOの大矢さんが座長を務める法務総務・リスクマネジメント・人事の部長陣で構成される組織があり、連携を徹底しています。昨年の新型コロナウイルス感染症拡大当初は毎日オンラインでミーティングを行い、情報共有や議論を重ねていましたし、現在も政府の方針の発表や変更の際や、各部署や従業員からイレギュラーな問い合わせがある際には頻繁に連携を行っています。特に大矢さんが率先して業界内の情報を拾って連携してくれており、常に最新の情報をグループ方針に反映できています。

ーー「職域接種」に関しては大きな懸念などなく、すんなりと決まったのでしょうか?


吉川

吉川:「職域接種」実施自体に対する懸念はなかったのですが、いかに打ち手のリソースを確保するかということと、そもそもワクチンが届くのか、という心配がありました。
「職域接種」解禁初日の6月21日に実施すると決め、医師や会場は確保したものの、果たして本当に人数分のワクチンが届くのか情報も二転三転してギリギリまで分からない状態が続いてました。一時は21日の接種予定者に日程変更の可能性についてアナウンスを出すような状況でした。

山本山本:そういった不明瞭な中で、実施を確実にするために各所と交渉をしながら、なるべく多くの従業員やそのご家族の接種の意向に応え、当日スムーズにオペレーションを回すために同時並行で進めなければならないことがたくさんあり、担当している吉川さんにはかなり負担をかけてしまったかと思います。


吉川

吉川:「職域接種」実施について最初にグループ内にアナウンスした際に、従業員の皆さんにとても喜んでもらえたので、「やっぱりできません」というのは申し訳ない思いがありました。対応してくださっているクリニックでも各社からの予約が殺到しており、初日にワクチンが届かなかった場合実施が1ヶ月先になってしまうかもしれないという状況だったので、予備のクリニックとも調整を行うなど、万が一の為にバックアッププランを立てることにも注力しました。
その混乱の状態を従業員の方々も理解してくれていて。日程変更の可能性についてアナウンスした際も皆さんすごく協力的な反応でとても助かりました。




ーー実施にあたって、人事部以外の部署との協力もあったのですか?


吉川

吉川:例えば細かいことですが、ワクチンが届いたときの冷凍庫をどこに置くかや搬入の経路をどう確保するかといった相談にも総務の担当者がすぐに提言をくれるなど、人事部で分からないことにも、すぐに各部署の担当の方が対応してくれました。

山本山本:まだ何も決まっていない段階から、法務総務部から「(職域接種について)やれることあればなんでも言ってください、必要なら人員の応援も出します」と申し出をいただきました。コーポレート本部では「One Team」という、縦割りになりがちな専門部署間が一丸となって事業を支えるためのスローガンを掲げているのですが、本件を通して強く実感することができています。

ーー今回の「職域接種」の件だけでなく、コロナ禍で多くの情勢が変わる中で、人事部としてどのような動き方を目指していますか?

山本山本:新型コロナウイルス感染症拡大を受け、従業員の働き方にも大きな変化や影響がありましたが、会社にも人事にも「しなやかな体力」がついたと思っています。イレギュラーな対応が増える中で、「制度がないからできない」ではなく、制度にしなくても即応できる体質がより磨かれてきたと思います。
もちろん一人ひとりの要望に全て応えることはできないですが、従業員の皆さんの困りごとに対しては、引き続きできる限り良い解を一緒に探していきながら、このコロナ禍を乗り切っていきたいです。

ーーありがとうございました!次回接種の調整など、まだまだ予断を許さない状況が続くと思いますが、引き続きよろしくお願いします!