会社から、世の中から、ユーザーから頼られる人材に。-新卒に伝えたい3つのこと-

グリーグループでは、2021年4月1日に入社式を行い新しい社員を迎えました。
入社式では毎年、代表の田中が新入社員にメッセージを伝えています。今回は田中からの熱い想いを6Dで初公開します。新たな第一歩を踏み出した新社会人へのメッセージは私たちの仕事にも繋がり、新年度を迎えた今心に響く内容となります。ぜひご覧ください。

※新型コロナウイルス感染症対策を行い安心・安全な入社式運営を行いました。

新入社員の皆さん、入社おめでとうございます

私は毎年の入社式で必ずお話しすることを決めています。自分自身が社会人として働いてきた経験の中から皆さんへ伝えたいメッセージ、そしてグリーが掲げているミッションに込めた想いです。
力を入れる事業や戦略に変化はあっても、根本的にグリーグループの目指すところや信念、考え方は変わりません。そして新入社員の皆さんとは伝えたい普遍的なことやその理解を深めた状態で一緒に働きたいと考えています。

3つのメッセージ:会社員になる皆さんへ伝えたいこと

まず1つ目に伝えたいのは「どんな仕事からも学ぶ」ということです。

私も学生時代、インターネットに関する仕事をしたくて皆さんと同じように就職活動をしました。ところが、最初に入社した会社で希望した経営企画部門へ配属されたのに、まずはカスタマーサポートに行ってくれと、3ヶ月間の研修を命じられたんです。未経験の中、「このゲームのボスに勝てないんだけどどうしたらいいんですか」と電話で言われたりして、「頑張りましょう」とか返していましたね。毎日電話をかけたりクレーム対応をしたり「こんなこと必要なのか?」と当時は不満な気持ちもありました。

その後設立3年目だった楽天に転職し、個人間オークションの立ち上げを担当したのですが、そこで上司から「何ができるの?」と聞かれて、特筆して言えることがなかった中でも、「カスタマーサポートならやったことあります!」って言えたんですよね。そして任された業務の中ではカスタマーサポート時代に得た経験を生かして、自分で考えどんどん率先して行動していった。つまり不満ながらも新卒時代に携わっていた経験が役に立ったんです。上司からの評価も得られましたし、次の仕事や自分の自信にも繋がりました。

皆さんにも、特に最初の頃はやりたくない仕事や意味がよくわからない仕事をお願いすることがあるかもしれません。ただ、これから成長・成功すればするほど、任される仕事の幅は絞られていきます。だからこそ最初のうちは自分の興味や専門知識の範囲外の仕事を振られる良い機会だと考えて、選り好みせず前向きにいろんなことを学んで欲しいと思います。そうすることで、当時は意味がないと思っていたことが、あとで生きてくる場面がたくさんあります。どんな仕事からも学ぶべきことはあります。

2つ目は、「周りにいい影響を与える」ということ。

転職した当時、私はとても生意気な22、3の若者で、「俺が一番優秀だ」と自負するほど非常に恥ずかしいやつだったんです(笑)。そんな中上司に呼び出されまして「田中くんにいい仕事任せられないんだよ」と言われ、「優秀な俺がなぜ任せてもらえないんだ」と不満を持ってですね。上司に話を聞くと、「優秀かもしれないけど、周りのメンバーから田中くんとは仕事がしづらい、一緒に組みたくないって思われてるから。。そうなると私も仕事を振りにくい」と言われまして。「あ、確かにね。」と考え直したことがありました。

私が優秀かどうかもあるけれど、集団でビジネスをしているので、みんなが「一緒に仕事をしたくない」と思ったらどれだけ優秀な人でも能力は発揮できないわけですよね。一人でできることもあるけど、「周りからも一緒に仕事をしたいと思ってもらわないとできない仕事もある。」という当たり前のことに、社会人2年目になってから気が付きました。皆さんは、今日を受けて社会人1年目から気付いていただけるかなと(笑)。

個人でパフォーマンスを発揮するのはもちろんですが、周りに影響を与えることも仕事の一部として取り組んで欲しいなと思っています。
そして、皆さんが必死で頑張ることで先輩社員も、「これだけ頑張っている人がいるんだから、俺も頑張ろう」っていう気持ちになるんですよね。それって会社としてはとてもいいことじゃないですか。そういった意味では周囲を巻き込む力があればより大きな結果がついてくることになるので、そういったことを意識してくれたらいいなと思っています。

3つ目は、グリーは「1人では成し遂げられないことを実現する会社」だということ。

学生と社会人とで区分けをするのは好きではないですが、学生時代は試験など一人で立ち向かっていた勝負事も、社会人になると基本的に一人きりで勝ち負けが決まることはほとんどない。営業もゲーム開発も、チームで行う集団戦です。個人のパフォーマンスが良くても集団で負けたらなんの意味もないと私は思っています。

今の時代は、かつて数十万円もしたサーバーが数万円で借りられるなど、自分一人で大きなこともできるようになりました。でも、周りを見ても世に影響を与える会社は一人や二人でやってないんです。本当に世界レベルで大きい影響を与えようと思ったら一人では成し遂げられないということを、私は「GREE」の開発や運営をして気付き、私にとっては一人でやり切ることよりも、世に大きなインパクトを残すことの方が大切だったからこそ、この会社を作りました。
皆さんも一人ひとりが優秀だし、一人でも仕事はできると思うけれど、せっかく会社に入ったので、ここでは一人ではできないことを追求してもらって活躍して欲しいと願っています。

喜んでくれる誰かのためにサービスがある

最後に、現在グリーグループでは「インターネットを通じて、世界をより良くする。」というミッションを掲げ、ゲーム事業と広告・メディア事業、ライブエンターテインメント(現:メタバース)事業の3つにフォーカスをしています。
「世界を良くする」と聞くと、世界が抱える巨大な問題の解決をイメージしてしまうかもしれませんが、私はゲームを作って人を楽しませることも、メディアサービスを提供して日々の生活を少しだけ便利にすることも、世界を良くしていることだと考えています。

我々が提供するサービスの先には当然、ユーザーがいます。目の前の1人ひとりのユーザーに喜んでもらい、幸せになってもらう。そういったことを紡いでいった先に、より良い世界が作られていく。皆さんにはそんな考え方を忘れずに、胸を張って生きてもらえたらうれしいです。

本日は入社おめでとうございます。